クロム系耐火物使用により生成するCr(Ⅵ)化合物の性質

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タイトル別名
  • Characteristics of Hexavalent Chromium Compounds Generated by the Use of Chrome Refractory
  • クロムケイ タイカブツ シヨウ ニ ヨリ セイセイ スル Cr(Ⅵ)カゴウブツ ノ セイシツ

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抄録

クロム系耐火物使用により生成するCr(Ⅵ)化合物の性質の調査を行った。その結果,Ca4Al6CrO16は初期のCr(Ⅵ)溶出が抑制される事が分かった。また,CaCrO4は熱に対する化学形態変化が起こりやすいため,生成抑制が容易であると考えられるが,Ca4Al6CrO16は温度変化に対して質量変化がほとんど見られず,熱に対して安定的なCr(Ⅵ)化合物であると分かった。したがって,CaCrO4が生成している場合,加熱処理によりCr(Ⅵ)化合物生成量を低減出来ると考えられるが,Ca4Al6CrO16が生成している場合,加熱処理では抑制が困難であると考えられる。実炉でクロム系耐火物を使用する場合に稼動面・安全面を考慮すると,耐火物中のCr2O3含有量を多くし,処理が容易なCaCrO4が生成し易い条件にする方が有用であると考えられる。

収録刊行物

  • 耐火物

    耐火物 65 (5), 199-204, 2013-05-01

    耐火物技術協会

参考文献 (10)*注記

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