小説原作映画におけるeクチコミの発信

書誌事項

タイトル別名
  • Electronic word-of-mouth (e-WOM) generation in the book-to-movie adaptation:
  • A comparison of original novel fans and non-novel readers
  • ― 原作ファンと原作未読者の比較 ―

抄録

コンテンツビジネスにおける古典的な戦略の一つは,本の映画化である。そこでは,本メディアにおける文字コンテンツが,映画メディアにおける映像音声コンテンツへと派生する。映画の原作として最も使われるジャンルは小説である。小説原作映画の特徴は,2種類の映画消費者が存在することである。すなわち,原作小説を読み,それが好きだから映画を観る「原作ファン」と,原作を読まずに映画を観る「原作未読者」である。本論は,2つのスタディを通じて,彼らのeクチコミ発信行動を探究する。Study 1では,「原作ファンと原作未読者のどちらがeクチコミ発信に積極的であるのか?」という問いに取り組み,原作未読者に比して,原作ファンの方がeクチコミを発信しやすいということを示す。Study 2では,主たるeクチコミ発信者である原作ファンに焦点を合わせて,「彼らのeクチコミ発信メカニズムはどのようなものか?」という問いに取り組み,原作ファンは,社会的ニーズを満たすために,eクチコミを発信するということを示す。本論は,eクチコミ発信に関する消費者行動の理解に貢献すると共に,映画化ビジネスに携わる実務家に有益な知見を提供する。

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