抄録
<p>【症例】16歳女性,高校1年生.腓骨近位骨肉腫に対する治療のため9カ月間入院した.入院後より,病室で分身ロボット「OriHime」を利用したライブ遠隔授業に参加し試験も受けた.進級に必要な単位を取得し留年することなく2年生に進級した.【考察】以前は悪性腫瘍などで長期入院が必要な高校生は留年や退学を余儀なくされていた.平成27年に学校教育法施行規則の一部が改正・施行され,病気療養のため長期間欠席する高校生が学校以外の場所でメディアを利用して行う授業(遠隔授業)を受けることができるようになり進級,卒業も可能となった.本手法は進級,卒業を可能とするばかりではなく,学校や友人とのつながりを維持し治療にも前向きに取り組めるなど心理面での利点も多いと考えられる.近年の通信環境の発達で本手法の導入が容易となってきているが,学校側の協力や体制整備も必要であり今後の課題である.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 73 (1), 109-111, 2024-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581622426335232
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可