骨吸収が亢進しているほどデノスマブ投与により低カルシウム血症が生じやすい

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抄録

<p>【目的】デノスマブ投与による血清カルシウム(Ca)値の低下が,腎機能あるいは骨吸収活性の程度と関連がないかを検討した.【方法】骨粗鬆症に対しデノスマブを開始した男性5人,女性22人,平均78歳を対象とした.デノスマブ投与前後の補正Ca値の差をCa変化量とし,Ca変化量とeGFRあるいはTRACP-5bとの相関,eGFRとTRACP-5bとの相関を検討した.さらに,Ca変化量を目的変数,年齢,eGFR,TRACP-5bを説明変数として多変量解析を行った.【結果】補正Ca値は9.4 mg/dlから8.8 mg/dlへと有意に減少した.Ca変化量はeGFRと相関係数r=-0.49,TRACP-5bとr=0.69の相関を認めた.eGFRとTRACP-5b間には相関は認められなかった.多変量解析よりeGFRとTRACP-5bは血清Ca値低下の独立したリスク因子であると考えられた.【考察】腎機能低下だけでなく,骨吸収活性が亢進している患者ではデノスマブ投与後の低Ca血症に注意が必要と考えられた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581622426357888
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.63
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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