液状化によるマンホールの浮上抑制に 対する耐震化工法の数値解析的研究

説明

下水道管とマンホールの耐震化工法には,マンホール浮上抑制工法,既設人孔耐震化工法,下水道管更生工法が一般的に採用されている。地震時の被害が特に大きい液状化地域において,既設人孔耐震化工法,下水道管更生工法においても,マンホールの浮上抑制の効果が期待できれば,下水道の地震対策を効果的かつ効率的に進めることができる。筆者らは,先行する研究で遠心模型実験装置を用いて,各工法におけるマンホールの浮上抑制効果を確認した。 本研究では,この実験を再現することを目的に液状化解析プログラムLIQCA を用いて動的有効応力解析を行った。各工法の機能を数値解析で再現し,地震動による人孔の浮上を解析的に検証した。その結果,汎用2次元FEM 解析ツールを用いて,人孔浮上抑制効果を再現できる解析モデルを提案できた。また,遠心模型実験結果から判明した人孔浮上抑制要因を解析的に示すことができた。さらに,実験で明らかにされなかった既設人孔耐震化工法の人孔浮上抑制メカニズムをエネルギーの観点から解析的に示した。本解析手法を発展させることで,下水道システム全体の耐震効果の確認や被害予測を行うことが可能となり,効果的かつ効率的な耐震対策が可能となる。

収録刊行物

  • 下水道協会誌

    下水道協会誌 61 (739), 90-108, 2024

    公益社団法人 日本下水道協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581766249190400
  • DOI
    10.24748/jswa.61.739_90
  • ISSN
    24342475
    00214639
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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