遅延割引とマイボトルおよびエコバッグ利用行動との関係
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- 青山 謙二郎
- 同志社大学心理学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Relationship between Delay Discounting and Individual Water Bottle and Reusable Bag Usage Behaviors
- −Examination of correlations with self-recorded data of behavior−
- ―行動の自己記録データとの相関関係の検討―
説明
本研究では遅延割引とマイボトル利用およびエコバッグ利用との関係を検討した。遅延割引とは報酬を受け取るまでに遅延がある場合に報酬の価値が低下する現象である。遅延大報酬を即時小報酬よりも選ぶ傾向がある人は遅延割引率が低いと考えられる。遅延割引の個人差は喫煙や違法な薬物摂取などのセルフ・コントロール行動と相関関係がある。ペットボトルやレジ袋の利用は現在は便利であるが,将来の環境を汚染する恐れがある。したがって,遅延割引率が低い人ほどマイボトルやエコバッグを利用する傾向が見られる可能性がある。大学生の研究参加者は,まず架空の金銭報酬を用いた遅延割引課題に回答した。その後で,マイボトル,エコバッグ,ペットボトル,レジ袋の利用行動を1週間にわたって記録した。その結果,遅延割引率が低い人ほど,マイボトル利用行動とエコバッグ利用行動の頻度が高く,ペットボトル飲料購入とレジ袋利用の頻度が低いという相関関係が見出された。
収録刊行物
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- 環境心理学研究
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環境心理学研究 12 (1), 1-8, 2024
日本環境心理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581766254071040
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- ISSN
- 21891427
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可