多発性外毛根鞘囊腫

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<p>患者:42 歳,女性 </p><p>主訴:頭部に多発する皮下結節 </p><p>現病歴:高校生の頃に頭部の皮下結節を 2 カ所自覚した。半年前より増大,増数傾向であったため,精査目的に当科を受診した。 </p><p>家族歴:父に外毛根鞘囊腫の切除歴があるが,単発か多発かは不明 </p><p>既往歴:子宮内膜症,虫垂炎 </p><p>臨床像:頭部に 1~2 cm の下床と可能性良好で弾性硬な皮下結節を計 9 カ所認めた(図 1)。爪病変はなかった。 </p><p>造影 MRI:頭部に多発する皮下結節を認めた。大きさは最小 7 mm,最大 2.1 cm で,病変は T2W1 で低信号を示した(図 2)。 </p><p>治療および経過:局所麻酔下に本人が希望した 4 カ所の皮下結節を摘出した。摘出した皮下結節は肉眼的には白色の壁の厚い囊腫であった(図 3)。いずれの病変も病理組織学的所見より外毛根鞘囊腫と診断した。5 カ所の残存病変も切除する方針となった。 </p><p>病理組織学的所見:囊腫状病変で内部には好酸性の角化物を含んでいた。重層扁平上皮からなる囊腫壁と顆粒層を経ずに角化する外毛根鞘性角化を認めた(図 4 a,b)。多房性の囊腫状腫瘍は認めず,増殖性外毛根鞘囊腫の所見は認めなかった。</p>

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