CAFを模した局所的強制変位場を生成する技術の開発

説明

<p>近年,がん微小環境の主要な構成要素である,がん関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblast: CAF)は,がんの悪性化に影響を及ぼすことが明らかになりつつある.近年の研究により,成長因子の分泌などによる生化学的作用や,CAF自身の収縮力による細胞外マトリックスのリモデリングなどの物理的作用が報告されている.このため,がん細胞の浸潤や遊走が影響を受ける.したがって,CAFの作用を詳細に理解することは喫緊の課題となっている.本研究ではCAFの物理的作用が,がん細胞への影響を明らかにすることを考えた.ここで,実際のCAFを用いてしまうと,CAFの物理的作用と生化学的作用が同時に生じてしまい,CAFの物理的作用のみによる,がん細胞への影響を明らかにすることができない.そこで,CAF自身の収縮変形に着目し,CAFと同様に収縮することで物理的作用のみを与えることのできる模擬CAF粒子の開発を試みた.この方法は,3次元で細胞スケールの物理的作用を,がん細胞に与えることができ,両者の物理的相互関係を明らかにできると考えた.本研究の目的は,CAFを模擬した局所的強制変位場を生成する技術の開発である.本研究は,局所的強制変位を負荷することが可能な模擬CAF粒子を作製し,模擬CAF粒子がECM構造にもたらす影響を評価した.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual62 (Abstract), 147_2-147_2, 2024

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390583424884833024
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual62.147_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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