書誌事項
- タイトル別名
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- Social Enterprise and Modern Business Administration
- ソーシャルエンタープライズ ト ゲンダイ ノ ケイエイ
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説明
コロナ感染拡大によるパンデミック,ウクライナ紛争,そして能登半島地震など近年我々の周りで多様な出来事が起こっている。これらの事象は我々の経済活動に直接影響を及ぼしている。これらの事象に対して,経済施策や行政の力には限界があり,社会的ビジネスの側面から対応する思考が必要になってくる。その思考をもっているのがソーシャルエンタープライズである。ソーシャルエンタープライズは,社会性,革新性,そして事業性を兼ね備えた組織体である。多様な社会課題に対する方策として,ソーシャルエンタープライズの経営思考を考察し,これからの企業経営の在り方を構築していきたい。企業は何のために存在するのかという問いに対して,株主利益増大のために存在しているという答えは,従来型思考である。現代経営では社会のために奉仕する企業経営の在り方,つまり,パーパス経営が注目されている。このパーパス経営で想定するステークホルダーは株主だけではなない。顧客,消費者,地域,社会など多様なステークホルダーに奉仕する経営が前提とされている。このような,ソーシャルエンタープライズの経営手法を取り入れたパーパス経営が現代経営の基準となるための道筋について考察していきたい。
収録刊行物
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- 経済研究所年報
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経済研究所年報 (56), 111-132, 2024-10-10
経済研究所