ペムブロリズマブ長期投与中に膵炎を発症した再発子宮体癌の1例

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  • Pancreatitis in a patient with recurrent endometrial cancer caused by long-term pembrolizumab monotherapy

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<p>概要:症例は67歳,女性.子宮体癌(類内膜癌grade1,pT3aN0M0)に対して手術療法を施行後,TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)を行った.術後4年2カ月のCT検査で骨転移と多発肺転移を認めた.TC療法を施行したが,術後5年1カ月のCTで骨転移の再増大を認めた.マイクロサテライト不安定検査が陽性であったため,ペムブロリズマブの投与を開始し完全奏効が得られた.ペムブロリズマブ投与開始後2年1カ月,自覚症状はなかったが,血液検査でCA19-9,HbA1c値の上昇,およびCT検査で膵臓の腫大を認めた.自己免疫性膵炎に類似した検査所見を呈し,消化器内科医によりペムブロリズマブによる膵炎と診断された.休薬後は検査結果と画像診断はいずれも改善した.以降ペムブロリズマブの再投与は行わずに経過観察となり,ペムブロリズマブの投与開始から3年4カ月の時点で再発兆候および副作用の再燃を認めていない.ペムブロリズマブ単剤投与で自己免疫性膵炎に類似した膵炎を合併することがある.長期投与中も膵酵素の定期的な測定が重要であり,膵炎発症時には各科で連携する必要がある.</p>

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