睡眠時に生じる発作性運動とその鑑別

  • 重藤 寛史
    九州大学大学院医学研究院保健学部門検査技術科学分野 九州大学病院脳神経内科
  • 向野 隆彦
    九州大学病院脳神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • Paroxysmal movements during sleep and their differentiation

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説明

<p>ノンレム関連睡眠時随伴症の覚醒障害, レム関連睡眠時随伴症のレム睡眠行動障害, 睡眠関連運動障害のひとつである周期性四肢運動障害は発作性に生じるため, てんかん発作との鑑別が必要になる。前頭葉てんかんは睡眠時に生じやすく, 過運動発作を生じる場合は錯乱性覚醒や睡眠時驚愕症との鑑別が必要になる。前頭葉てんかん含め, てんかん発作後に朦朧として歩き回る時は睡眠時遊行症との鑑別が必要になる。前頭葉てんかんの脳波では発作間欠期にてんかん性異常が出現するのは6割程度, 発作時には動きのアーチファクトが入るので局在異常を捉えられる割合は3∼4割程度にすぎない。睡眠時脳波にはてんかん性異常との鑑別が難しい所見もある。鑑別が困難な時には, 詳細な症状や発作頻度の問診, 症状出現時の動画記録, 睡眠ポリグラフや長時間ビデオ脳波モニタリングを用いた発作出現タイミングの把握, などが参考になる。</p>

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 53 (1), 38-43, 2025-02-01

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390584642183866496
  • DOI
    10.11422/jscn.53.38
  • ISSN
    2188031X
    13457101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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