アウトソーシングとITサービス産業のヒエラルキーの効率性

書誌事項

タイトル別名
  • Japanese IT Services Industry and Its Hierarchical Efficiency
  • アウトソーシング ト IT サービス サンギョウ ノ ヒエラルキー ノ コウリツセイ

この論文をさがす

説明

<p>本稿の目的は,一般事業会社からITサービス産業のヒエラルキーに連なる受発注関係をアウトソーシングの連鎖と捉え,その効率性を検証するところにある.一般事業会社が短期的にコスト面で有利とみてアウトソーシングを実施しても,ITサービス産業へのロックインによって機会主義的行動の脅威にさらされ,長期的にはITベンダー側が有利になってしまうことが,先行研究で明らかにされている.一方で,デフレ圧力や熾烈な受注競争により,IT関連企業に対するコスト削減要求が強まっており,業界が自ら無駄を排除していかなければ生き残れないという現実もある.そうした状況で,ITサービス産業のヒエラルキーは「効率化」に向かうのか,あるいはサプライヤー側に有利な「搾取」が起きているのか.ここに検証すべき課題がある.実証に際しては,売上高人件費率と従業員1人当たり売上高の関係に着目したツール(PRHS × LCPS曲線)を提案する.検証の結果,ヒエラルキーは3階層程度でマージンが確保できなくなり,最下層企業への効率化圧力が強まっていく傾向が把握できた.</p>

収録刊行物

  • 経営情報学会誌

    経営情報学会誌 17 (4), 79-98, 2009-03-15

    一般社団法人 経営情報学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ