心エコー図検査の心アミロイドーシス検出精度向上に関する検討

  • 澤田 健太
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 戸出 浩之
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 辻本 恵美
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 長谷川 ゆみ
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 秋山 真琴
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 本多 飛鳥
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 木村 紀子
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター
  • 華 臻圣
    獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科
  • 越川 優里
    獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科
  • 板橋 裕史
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター 獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科
  • 小林 さゆき
    獨協医科大学埼玉医療センター超音波センター 獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Study on Improving the Accuracy of the Echocardiographic Diagnosis of Cardiac Amyloidosis

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説明

<p>目的:心アミロイドーシス(CA)はアミロイド線維が心筋間質や微小血管周囲に沈着することにより,形態的,機能的障害を引き起こす病態である.近年,CAに有効な治療法が確立され,早期診断がより重要となってきている.本研究はCAの診断のために,心エコー図検査時に心エコー図所見に加えて,確認すべき臨床背景や身体所見,心電図の所見を明らかにすることを目的とした.</p><p>対象と方法:対象は当院でCAの精査が施行された48例(男性37例,年齢70±13歳)である.CA確定群(25例),否定群(23例)の2群に分類し,患者背景,CA関連疾患,心電図指標,心エコー図指標について比較検討した.また,CAの可能性を系統的に評価するためのアルゴリズムを作成した.</p><p>結果と考察:年齢,血液透析の有無,CA関連疾患の有無,心電図電位,心室中隔壁厚,左室後壁壁厚,平均壁厚,心房中隔・右室壁肥厚の有無,左室拡張末期径,基部平均LS(Longitudinal strain: LS),心尖部平均LS/基部平均LSに有意差を認めた.また,統計上有意差はなかったが心電図の偽梗塞パターンは確定群にのみ認めた.得られたデータよりCAの可能性を指摘するためのアルゴリズムを作成した.CAの可能性を低,中,高に分類し,48例を当てはめると,可能性高に振り分けられた15例は全例CA確定群であり,低に振り分けられた11例はすべて否定群であった.</p><p>結論:心エコー図検査時に,心エコー図所見に加え心電図所見やCA関連疾患の有無を加味することで,CAの精査,ひいては診断につなげることができる.</p>

収録刊行物

  • 超音波検査技術

    超音波検査技術 advpub (0), 2025

    一般社団法人 日本超音波検査学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390585407763385600
  • DOI
    10.11272/jss.440
  • ISSN
    18814514
    18814506
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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