精神科領域における非装着型アクチグラフの性能向上のための予測モデルの構築と検証:観察研究

  • 竹下 悠子
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
  • 大達 亮
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 周南公立大学人間健康学部看護学科
  • 仲島 圭将
    大阪大学大学院医学系研究科医療情報部講座
  • 西山 直毅
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 武庫川女子大学看護学部看護学科
  • 野沢 恭介
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
  • 的場 圭
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 関西医科大学看護学部看護学科
  • 中野 那津子
    大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
  • 眞下 緑
    大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
  • 間宮 由真
    大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
  • 山川 みやえ
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 The Japan Centre for Evidence Based Practice, the Centre of Excellence of Joanna Briggs Institute
  • 武用 百子
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
  • 足立 浩祥
    大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
  • 池田 学
    大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
  • 竹屋 泰
    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Construction and validation of a predictive model to improve the performance of non-wearable actigraphy in a psychiatric setting: A cross-sectional study

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説明

精神科では,精神症状のため終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)が困難な場合,非接触型睡眠計測センサー(眠りSCAN)の活用が期待される.同センサーの睡眠覚醒アルゴリズム(Coleモデル)は患者特性が考慮されておらず,性能が低下する可能性がある.2021年8月~2023年1月にPSGを受けた精神科入院患者29名(男性55.2%,中央値61.0歳)を対象に,Coleモデルに患者特性を組み込んだロジスティック回帰モデル(PACモデル)を構築した.本研究では,眠りSCANの睡眠覚醒判定とPSGが一致する割合を一致率とした.PACモデルの一致率,感度,特異度は78.8%,94.5%,38.9%となり,Coleモデル(77.8%,97.3%,28.2%)とくらべ特異度(覚醒判定)が向上した.本研究により患者特性を考慮したアルゴリズムの有用性と,眠りSCANの精神科での適応可能性が示唆された.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→精神科での睡眠評価は従来法では患者負担が大きく,正確な評価が困難である.体動のみで判定する非接触型センサーの精度向上のため,患者特性を考慮したアルゴリズム開発を試みた.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ 特異度の向上で覚醒判定の精度が高まり,客観的な睡眠評価が期待できる.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→電子カルテと連携した睡眠評価システムの開発が求められる.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390585492992172928
  • DOI
    10.24462/jnse.12.0_184
  • ISSN
    24326283
    21884323
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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