第28回 科学技術館

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  • 池田 幸弘
    武田薬品工業(株) 千葉大学大学院薬学研究院創成薬学研究部門創薬科学講座創薬物性研究室

抄録

九段下駅で降り,内堀通りを歩く.平日はビジネスパーソンが溢れている街も,休日では行き交う車もほとんどなく,皇居ランナーが心地良さそうに堀端をジョギングしている.清水門から北の丸公園に入る.門の名は,この辺りで清水が湧き出ていたからとも,清水寺という古寺があったからとも言われている.いずれにせよ,江戸城築城以前のこのあたりは海浜に近く,また水も澱み気味だったので,貴重な水源であったのだろう.この門は,振袖火事と呼ばれる1657年(明暦3年)の大火で焼失したが,その翌年1658年(万治元年)に再建されたものである.400年近い歴史を感じさせる重厚な門をくぐると,ほとんど人影もなく,ただセミの声だけが静かに響き渡っている.東京の真ん中にいるとはにわかには信じられない雰囲気のなか,しばし静謐を楽しんだ後,科学技術館へ向かう.

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 55 (9), 878-879, 2019

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845702274526208
  • NII論文ID
    130007700048
  • DOI
    10.14894/faruawpsj.55.9_878
  • ISSN
    21897026
    00148601
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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