西ケニアのミゴリ郡におけるたばこ生産の環境監査と政策コンプライアンス

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タイトル別名
  • Environmental Audit and Policy Compliance of Tobacco Farming Practices in Migori County, Western Kenya

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抄録

重要な生計手段としてのたばこの生産と利用は健康だけでなく,環境にも影響を与えるという証拠が増えている.ケニアでは,たばこ産業が拡大しており,新たな生産地域が出現している.しかしながら,生産,加工,そして処理技術の環境への負荷の性質は,ケニアの多くの地域で未だ評価されていない.本研究では,遵守レベルの評価と政策立案を目的として,ケニアの南ニャンザ地域におけるたばこ農業活動の環境監査を実施した.データ収集は,詳細な環境監査チェックリスト,フォーカスグループ討議,インタビューおよび現地観察を通して行った.国家環境管理局,世界保健機関(WHO)の基準,および世界の適正農業生産実践規範に対する環境コンプライアンスレベルは,13.6%と概して悲観的だった.殺虫剤や農薬の使用,エネルギー資源の使用と管理,たばこの葉の保管と未回収の葉の廃棄,労働安全衛生,そして企業の社会的責任における確立された最善慣行に対するたばこ会社のコンプライアンス評価は,それぞれ19.8,15.7,27.7,2.1,11.8%であった.低い遵守レベルは,持続不可能な農業を意味し,それゆえこの地区で環境に良い活動の実施強化が求められる.経済的に実行可能で環境的に持続可能な代替作物の開発と政策立案と法制化が推奨される.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 41 (3), 259-269, 2019-09-01

    学校法人 産業医科大学

参考文献 (9)*注記

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