Development of the teaching materials and the system for creating WebGIS using Leaflet

DOI

Bibliographic Information

Other Title
  • Leafletを用いたWebGIS作成教材および作成システムの開発

Description

<p>はじめに</p><p>高校では、2022年度より『地理総合』が必修となり、その柱として、GISが導入されることとなった。だが、GIS導入に際して、多くの問題が挙げられている(谷・斎藤 2019など)。谷・斎藤(2019)によると、これらの問題の解決策として、WebGISの活用が期待されている。しかし、そのまま地理教育で利用できる既存のツールは少なく、地理教育用のWebGISの開発が必要とされている。谷・斎藤(2019)の通り、WebGISに関しては地理院地図をはじめとして、多くのツールが利用できるようになった。しかし、利用者自身が自由にデータの追加や削除ができるものは少なく、ツールの機能によって利用の幅は制限される。</p><p></p><p>ところで、WebGISを作成するためのjavascriptライブラリとして、Leafletがある。通常、WebGISは、サーバーが本来必要となるが、Leafletは、ライブラリをダウンロードすれば、ローカル環境だけでも利用でき、たとえLeafletの提供元がサービスを停止したとしても利用を継続できる。よって、Leafletを用いてWebGISを作ることができれば、継続性も含めて有用である。</p><p></p><p>そこで筆者らは、Leafletを用いてWebGIS自体を利用者自身が作成することも可能ではないかと考えた。本研究では、Leafletを用いたWebGISを作成するための教材と作成システムを開発した。</p><p>研究方法</p><p>本研究では、第一にLeafletを用いたWebGIS作成教材を作成し、筆者らが関わっているGIS Day in 東京にて、講習会を行った。第二にLeafletを用いたWebGIS作成システムのプロトタイプを開発し、茨城県立水海道第一高等学校社会部に提供を行った。</p><p>Leafletを用いたWebGIS作成教材</p><p>Leafletを用いたWebGIS作成用の教材を作成し、Web教材として公開した(https://www.lab-nemoto.jp/lecture#leaflet)。プログラミングやWebサイトの作成などが未経験でもLeafletを用いたWebGISの作成の基礎から学べるようにソースコードをコピーアンドペーストできるようにし、それに画像付きの説明文を加えた。また、メモ帳等の利用するアプリケーションの操作方法も補足として教材に加えている。</p><p></p><p>これを用いて、2018年度のGIS Day in 東京にて講習会を行った。行った内容は、WebGIS作成の最も基礎的な部分に当たる地図表示と点データの追加である。GIS初心者からGIS上級者まで幅広く受講者が集まった。普段利用しないアプリケーションの操作や複数のコンピュータでサーバーに同時アクセスをしたことによって速度が遅いなどの問題は発生したが受講者は講習会の目的であるWebGISの作成までは行き着いたため、修正点等はあるが、概ね教材としては有用であったと考えられる。ただし、プログラミング等に対する抵抗感も見られたため、幅広く用いることができるとは言い難いとも考えられる。</p><p>Leafletを用いたWebGIS作成システム</p><p>前項の通り、Leafletを用いたWeb教材は、プログラミング等になじみがない人間には抵抗感があると考えられたため、プログラミング等を必要とせず、Leafletを用いたWebGISのソースコードを自動生成するシステムのプロトタイプを開発した。</p><p></p><p>このシステムを利用し、茨城県立水海道第一高等学校社会部は日本地理学会2019年春季学術大会にて『高等学校の立地がスーパーマーケットに与える影響〜水海道第一高等学校を事例に〜』として発表するための地図を作成した。同部のニーズに合わせ、茨城県内の小地域の階級区分図を作成できるようにシステムを調整した。高校生の操作でも無事に地図を作成でき、発表までこぎ着けることができた。高校生へのヒアリングの結果、改善の余地はあるが、一つのWebGISの利用案としては有用であると考えられる。</p><p></p><p>謝辞</p><p></p><p>2018年度GIS Day in 東京Dコース受講者の皆様、および茨城県立水海道第一高等学校社会部の皆様には本教材の実践にご協力いただきました。ここに記して御礼申し上げます。</p><p></p><p>参考文献</p><p></p><p>谷 謙二・斎藤 敦 2019. アンケート調査からみた全国の高等学校におけるGIS利用の現状と課題—「地理贈号」の実施に向けて—. 地理学評論 92: 1-22.</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390845702282501248
  • NII Article ID
    130007710911
  • DOI
    10.14866/ajg.2019a.0_133
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

Report a problem

Back to top