援助専門職による臨床的人間理解の視座

書誌事項

タイトル別名
  • The Clinical Understanding by Helping Professions
  • 援助専門職による臨床的人間理解の視座 : 武谷三男による三段階論を基に
  • エンジョ センモンショク ニ ヨル リンショウテキ ニンゲン リカイ ノ シザ : ブダニ サンナン ニ ヨル サン ダンカイロン オ モト ニ
  • Based on Taketani's Three Phases Theory
  • 武谷三男による三段階論を基に

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抄録

【目的】多問題家族をはじめとする対応困難な患者・家族を念頭におき,チームアプローチの基盤となるべき人間理解のための認識論を提示する。 【方法】人間理解を援助専門職に共通の形而上的技術として捉え,その枠組みを武谷三男による科学における対象認識に関する三段階論(武谷三段階論)によって説明する。さらにこれを援助専門職が,人間理解に接近していくための認識論的視座とする。 【結果】患者・クライエントを現象レベル,実体レベル,本質レベルの三つの面から構造的に捉え,その接近のプロセスを専門職チームで共有することがチームアプローチの質を高める。 【結論】一定の仮説的解釈を提示する作業には学際科学としての社会福祉学の貢献は大きい。その視座を他の保健医療分野の専門職と共有することによって,専門職による恣意的解釈を抑止し,より包括的なチームアプローチを可能とする。今後は,事例検討やワークショップの開催など,実践的な取り組みが求められる。

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