X線自由電子レーザーの開発状況と利用の展望

  • 田中 義人
    (独)理化学研究所 播磨研究所・放射光科学総合研究センター (兼)X線自由電子レーザー計画合同推進本部

書誌事項

タイトル別名
  • Development of X-ray free electron lasers and future experiments
  • Xセン ジユウ デンシ レーザー ノ カイハツ ジョウキョウ ト リヨウ ノ テンボウ

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説明

<p>X線自由電子レーザー(XFEL)はX線領域に至る極短波長レーザーを実現する光源として期待されている.今世紀に入り,共振器を用いずに高利得のシングルパス増幅で,ピークパワーの大きなパルスX線を発生させるための施設が,欧米ならびに日本で建設されるようになった.得られる光は自己増幅自発放射(SASE)光と呼ばれる.レーザー生誕後50年経った今,米国ではX線のSASE光の発生に成功し,日本でも建設の最終段階に入っている.さらに,FEL媒質に外部から種光を注入するなどし,縦モードが制御された「X線レーザー光」を発生させる方法が模索段階に入っている.本稿では,XFELの原理と方式を,その開発の世界の動向を交えながら紹介し,いよいよ現実のものとなるXFEL利用実験の展望に触れる.</p>

収録刊行物

  • 応用物理

    応用物理 79 (6), 502-507, 2010-06-10

    公益社団法人 応用物理学会

参考文献 (22)*注記

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