ウシ超早期妊娠因子IgGのウシIVF胚に対する反応
書誌事項
- タイトル別名
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- Reaction of bovine Super-Early Pregnancy Factor(EPF) IgG to bovine IVF embryos
抄録
<p>【目的】超早期妊娠因子(Super-EPF)とは,妊娠初期の母体血清中に検出される妊娠特異的なタンパク質で,受精卵からの未知のシグナルを感知した卵巣から産生されると仮定されているが,その産生機序や化学構造は未だに解明されていない。小岩(2018)は,マウスのIVF胚に対してSuper-EPF IgGを反応させたところ,その抗体が胚の細胞質に反応したことを報告した。そこで本研究では,ウシIVF胚の各発生ステージにおけるSuper-EPF IgGとの反応性について免疫組織化学的に検討した。【方法】ウシIVF胚は当大学附属御明神牧場のプロトコルに従って作出し,各発生ステージ(未受精卵,2~8細胞期,胚盤胞期,孵化後胚盤胞期)の胚を4%PFAで固定した。その後,当研究室で作製したSuper-EPF IgGと反応させた。二次抗体は,Alexa594標識ロバ抗ウサギIgGを使用し,細胞核の標識にはDAPI を使用した。また,コントロールとして抗Oct3/4 IgGを用いた。さらに,各発生ステージの培養液を採取し,ウシ血清測定条件を基にしたSuper-EPF ELISAに適用した。【結果】それぞれのステージのウシ胚をSuper-EPF IgGに反応させた結果,胚盤胞期および孵化後胚盤胞期の胚において強い反応が観察された。マウスでも,本抗体は胚盤胞期に反応があったことから,ウシ胚も胚盤胞期に達してからSuper-EPFと関連する物質(EPF様物質)の産生が開始されると思われる。また,反応は胚の栄養膜細胞(TE)に顕著であり,内部細胞塊(ICM)には観察されなかった。子宮と接合する栄養膜細胞で反応が観察されたことから,Super-EPF IgGと反応した物質は受胎に関わる物質であることが推察された。また,培養上清中のEPF様物質に関しては,孵化後胚盤胞期まで培養した培地に反応が確認された。したがって,ウシ胚からEPF様物質が産生されている可能性が示唆された。現在,モノクローナル抗体を用いてさらに検討中である。</p>
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 112 (0), P-76-P-76, 2019
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845702289313920
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- NII論文ID
- 130007719352
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可