グローバルな水循環と世界の水資源

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タイトル別名
  • Global hydrological cycles and world water resources
  • グローバル ナ ミズ ジュンカン ト セカイ ノ ミズシゲン

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説明

<p>地球上の水は循環しており,約40億年前に原始海洋が形成されて以来,地球表層の水の総量は変化しておらず,数万年といった時間スケールでは枯渇することはないが,世界では,現在でも9億人近くの人々が安全な飲み水にアクセスできない.それは乾燥地帯に住んでいるからではなく,安全な飲み水を手軽に,安定して利用可能にするための社会基盤施設が足りないからである.また,先進国では,飲み水の100倍もの水を風呂やトイレ,洗濯や炊事などに使っている.さらにその10倍,一人当たり毎日2000〜3000L(リットル)もの水が食料の生産に使われている計算になる.今後人口が増え,増えた人口が都市に集中した際に,世界の各地域で水需給が逼【ひっ】迫【ぱく】することは,発展途上国ではかなり確実である.さらに,地球温暖化に伴う気候変動によって水循環が変化して事態をさらに悪化させることが懸念されている.そうした悪影響を回避するためには,いわゆる気候変動対策である温室効果ガスの排出量削減(緩和)策だけではなく,現状の問題解決にもつながる適応策として,災害リスクマネジメント,利用可能な水資源量の増大策や水需要の抑制などを施設や制度によって実現していくことが必要である.</p>

収録刊行物

  • 応用物理

    応用物理 80 (10), 862-867, 2011-10-10

    公益社団法人 応用物理学会

参考文献 (15)*注記

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