本報告は、18-20世紀初頭ロシアと中央アジアを結ぶ隊商交易の拠点であり、かつ穀物と畜産物の取引拠点であった都市オレンブルグを考察の対象に据えながら、同都市とその周辺にあたるカザフ草原北辺部における長距離交易と畜産物取引との関係性を論じる。具体的には、19世紀中葉に書かれたロシア語の通商概説をもとに、隊商の規模、担い手、取引品目・金額、取引方法、その中での畜産物取引の役割について考察する。
Abstracts of the Annual Meeting of the Japanese Society of Cultural Anthropology 2019 (0), G3-, 2019
THE JAPANESE SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY