昆虫学にはたすアマチュアの役割

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タイトル別名
  • The role of amateurs in entomology
  • コンチュウガク ニ ハタス アマチュア ノ ヤクワリ

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抄録

<p>昆虫学をふくむ自然史科学は,アマチュアにもはたすことのできる役割が存在する学問である.その貢献の最たるものは,科学的基礎データとしての地域ファウナの解明と公表であろう.実際日本では,北海道から沖縄まで82の研究会・同好会(http://www7b.biglobe.ne.jp/~jpcat/dokokai.html)が古くから活発に活動し,知見を残す努力を継続してきた.さらに研究をふかめたアマチュアは,新種の記載論文の公表を主とする形態分類学の分野で,プロの研究者とともに記載の仕事を推進してきた.</p><p>また筆者は2003年以降2017年まで,テントウムシ科の斑紋多型に関する研究を続けている.その過程で,何を調べるためにどのようなデータをとるかという実験デザインと,得られたデータをどのように扱えば知りたい現象が可視化できるかというデータ解析には,プロの生態学者の助けが必須だった.プロの後ろ盾をもらい,また様々な学会に参加して勉強を積むことができれば,論文を公表し生態学への貢献をはたすことが,ささやかではあっても可能であると感じている.</p>

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