進行性肺癌に対する分子標的薬治療後のサルベージ手術の有効性と安全性について

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タイトル別名
  • Efficacy and Safety of Salvage Surgery After Molecular Targeting Drug Treatment for Advanced Lung Cancer

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説明

<p>目的.分子標的薬によるダウンステージングが得られた後のサルベージ手術は安全性や効果が明らかではないため,レトロスペクティブに検討した.方法.手術適応外と診断されて投与された分子標的薬が奏効し,残存腫瘍に対するサルベージ手術を行った症例のカルテを参照し抽出した.それらを匿名化してデータベースを作成し,解析を行った.結果.2011年1月から2017年3月までに当院で行われた肺癌手術症例580例中,手術適応外と分類された後,分子標的薬が奏効しサルベージ手術を施行し得た8例が抽出され,解析を行った.分子標的薬投与中の重篤な副作用や,周術期の重篤な合併症は認められなかった.分子標的薬の病理学的効果判定はEf.1a/1b/2/3がそれぞれ2/1/4/1例であった.8例中4例が生存中,そのうち2例は現在無再発,2例は担癌状態で,死亡した4例の死因は全て癌死であった.術後生存期間中央値は53ヶ月(1~87ヶ月)であった.結語.切除不能肺癌に対する分子標的薬治療後のサルベージ手術は,致死的な合併症を認めず比較的良好な治療成績を得た.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 59 (5), 463-466, 2019-10-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (18)*注記

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