微生物と線虫による重金属回収性能の向上

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Improvement of heavy metal recovery performance by microorganisms and nematodes

抄録

<p>重金属含有のバイオマスを嫌気発酵分解する際に、重金属を含有した微生物の集塊である発酵汚泥から重金属を除染する必要がある。そこで、発酵汚泥に線虫を播種し、微生物が吸収した重金属を線虫体内に移行できるのかどうか、プロセス化に向けた検討を行った。対象の重金属には、カドミウム(Cd)を用いた。天然環境から採取した線虫にCd含有の汚泥培養液を給餌した結果、良好な増殖が見られ、採取した線虫群はCd耐性を有する可能性が示唆された。また、線虫の18S rRNAの塩基配列をアライメントし、解析対象の標的配列を決定した。さらに、5種類の典型種の配列を用いて、系統樹比較を実施し、線虫種の同定法を確立した。加えて、モデル線虫の亜種で、集団行動をする変異株では、同様の検討で、Cd回収量が増加することを見出した。以上より、重金属耐性と回収に優れた線虫を探索し、プロセス化線虫による発酵汚泥の除染が可能であると推察される。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845702325165440
  • NII論文ID
    130007748974
  • DOI
    10.14912/jsmcwm.30.0_473
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ