眼科のための光学入門(4) 回折レンズの原理

  • 宮前 博
    コニカミノルタテクノロジーセンター(株)

書誌事項

タイトル別名
  • Introduction to Optics for Ophthalmology (4) Principles of Diffractive Lens

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説明

<p>眼内レンズ(IOL)への応用が近年著しい回折レンズの原理について解説する。回折型のIOLは,通常の屈折レンズの片面に多数の同心円状の薄い微小プリズムからなる回折面を張り付けたものである。回折面に入射した光線は,射出するときには入射光線と同じ方向に進む光線とほんのわずかに屈折する光線に分かれる。そのため回折レンズ全体は二つの焦点位置が近い二焦点レンズとなる。このとき,隣り合う微小プリズムを射出する光の位相差を制御する必要がある。また,波長によって2本の射出光線へのエネルギーの分配が変わるが,これは微小プリズム材の屈折率の分散と回折現象そのものの分散が異なることによる。</p>

収録刊行物

  • 視覚の科学

    視覚の科学 33 (4), 133-137, 2012

    日本眼光学学会

参考文献 (1)*注記

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