言語の錯乱

書誌事項

タイトル別名
  • The Decentralization of Standard Japanese in Proletarian Literature
  • ゲンゴ ノ サクラン

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説明

<p>一九二六年に刊行がはじまった「円本」は、「標準語=文学」とみなす日本語規範の見本となった。以後、「正しい」「美しい」日本語の名のもとに、「文学」の序列と差別、検閲と言葉狩り、言語の矯正と調教が猛威をふるう。労働者や農民や女性や異民族の「汚い」「間違った」日本語を記述することから出発したプロレタリア文学は、標準語の序列や矯正や調教に抗い、その規範に錯乱をもたらす、反日本語、反標準語、反文学、反国語の運動にほかならなかった。本論では、プロレタリア文学における日本語批判の諸相に光をあてた。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 63 (11), 23-33, 2014-11-10

    日本文学協会

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