NCSのpitfallとしてのcurrent spread

書誌事項

タイトル別名
  • Current spread: an important pitfall of NCS

説明

<p>神経伝導検査 (NCS) には多くのpitfallが存在するが, その一つに刺激・記録の波及 (current spread, 以下spread) がある。上肢運動神経伝導検査 (MCS) で, 上腕, Erb点刺激を行う際は正中神経と橈骨神経で問題になる。ルーチン正中神経MCS手首刺激で, 必要以上に強い刺激は, 尺骨神経へのspreadを生じ, 伝導ブロックがあると誤診することになる。下肢においては腓骨神経MCSの膝窩刺激で不用意に強い刺激は脛骨神経へのspreadを生ずる。感覚神経伝導検査 (SCS) において, 正中神経順行性SCSでspreadが生じる。示指刺激は, 橈骨神経も同時に刺激しており, 重症CTSで正中神経SNAPが消失している場合に特に問題となる。その他, 尺骨神経逆行性SCSの手関節部刺激における尺骨神経背側皮枝 (DUC) へのspread, 外側前腕皮神経 (LAC) 逆行性SCSにおける橈骨神経へのspreadがある。これらの様々なspreadを, NCSのpitfallとして理解することが重要である。</p>

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 47 (6), 543-549, 2019-12-01

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845702330546432
  • NII論文ID
    130007756791
  • DOI
    10.11422/jscn.47.543
  • ISSN
    2188031X
    13457101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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