グリコサミノグリカンの生合成異常による遺伝性の骨・皮膚・心臓・免疫・神経疾患

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タイトル別名
  • Defects in Biosynthesis of Glycosaminoglycans Cause Hereditary Bone, Skin, Heart, Immune, and Neurological Disorders
  • グリコサミノグリカン ノ セイゴウセイ イジョウ ニ ヨル イデンセイ ノ ホネ ・ ヒフ ・ シンゾウ ・ メンエキ ・ シンケイ シッカン

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抄録

<p>グリコサミノグリカン(glycosaminoglycan, GAG)の一種であるコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸は細胞外マトリックスタンパク質、モルフォゲン、増殖因子などと相互作用することにより、細胞外マトリックスの構築、組織の発生、細胞シグナル伝達など多様な生命現象に関わることが、線虫、ショウジョウバエ、カエル、ゼブラフィッシュ、マウスなどのモデル生物を用いた解析により明らかとなっている。最近、GAGの生合成に関わる糖転移酵素、異性化酵素、硫酸基転移酵素をコードする遺伝子の変異によって、遺伝性多発性外骨腫やエーラス・ダンロス症候群などの結合組織疾患だけでなく、心臓の形成異常、免疫不全症、神経障害などの遺伝病が次々と報告されてきている。また、糖鎖生物学的解析からGAG合成関連酵素の変異による、それらの酵素活性の低下やGAGの合成量の低下が各疾患の発症に関与していることが明らかになっている。本総説では、GAGの生合成異常によって引き起こされる最近の遺伝性疾患をまとめて紹介する。</p>

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参考文献 (192)*注記

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