アラスカ内陸部の永久凍土林におけるクロトウヒおよび下層植生の細根生産量

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タイトル別名
  • Fine-root production rates of black spruce and understory plants in a permafrost forest in interior Alaska

抄録

<p>永久凍土林は地下部に莫大な量の炭素を蓄積しているが、その炭素動態には不明な点が多い。そこで本研究では、アラスカ内陸部の永久凍土上に成立した約100年生クロトウヒ(Picea mariana)林において、地下部への有機物供給源の一つである細根の生産量を明らかにすることを目的とし、イングロースコア法による調査を行った。この調査地では、地表から約35cmまでが有機物層であったため、プラスチックメッシュ円筒(長さ40 cm、直径3.2 cm、穴径2 mm)にピートモスを詰めてイングロースコアを作成した。これらのイングロースコアを2年間埋設し、回収後にクロトウヒおよび主にツツジ科の低木からなる下層植生の細根を分別し、得られた細根の乾燥重量を2年間の細根生産量とした。その結果、このクロトウヒ林の細根生産量は約90 g m-2 year-1であり、その54%がクロトウヒによるものであった。これは、同じ調査林分のリターフォール量(約30 g m-2 year-1)の約3倍であり、クロトウヒおよび下層植生の細根が、地下部への主要な有機物供給源になっていることが示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712963847552
  • NII論文ID
    130007376471
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_846
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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