スギ原木への各種資材の散布処理による穿孔性害虫の穿入防止効果

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タイトル別名
  • Prevention effect on wood borer infestation by dusting and spraying various materials with log of <i>Cryptomeria</i> <i>japonica</i>.

抄録

<p>スギ原木に対する穿孔性害虫の加害を予防するため,複数の資材を施用して,その効果を比較した。長さ4m,直径20~30cmの丸太を,資材ごとに3本ずつ供試した。丸太を山土場に搬出し,積み上げずに並置した後,殺虫剤(MEP 80%・50倍液,600ml/m2),木酢液(2倍液,300ml/m2),消石灰(主に水酸化カルシウム,100g/m2)を,丸太の表面に散布または塗布した。なお,試料木の伐採から資材による処理までの作業は,同日中に実施した。資材を散布して2週間後に,丸太の中央部から長さ50cmの部位を1本ずつ切り出し,木口にシーリング剤を塗布して,個別の網袋に封入した。これらの試料を冬期に剥皮・割材し,穿入孔の個数を害虫の種類ごとに測定した。7月中旬に伐採された原木を対象に調査したところ,殺虫剤の水溶液を散布した処理群の試料は被害をほとんど受けず,予防の効果が高かった。木酢液の水溶液を散布した群と,消石灰を塗布した処理群の試料では,ゾウムシ類やマスダクロホシタマムシの穿入が多数観察され,無処理群との間に大きな違いは認められなかったことから,被害を予防する効果は乏しいと判断された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712964369408
  • NII論文ID
    130007376320
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_664
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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