スギ・ヒノキコンテナ苗における主軸切断の影響ー萌芽枝の成長と樹形変化ー

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タイトル別名
  • Effect on growth and biomass allocation after stem cutting for container-grown Sugi and Hinoki seedling

抄録

<p>近年、再造林の低コスト化を図る上でコンテナ苗の利用が期待されている。苗木生産業者数も増加しつつあり、育苗のための技術開発や設備投資が進められる一方で、植栽現場が依然として少なく、苗木の需給調整が困難な状況である。出荷できずに適寸サイズを超えた苗は廃棄されることになり、残苗増加は生産者の収益性に影響し生産意欲も削がれてしまう。そこで、育ちすぎた苗の切り戻しをおこなった場合の活着と成長、樹形への影響を明らかにし、残苗の有効利用の可能性を検討することを目的とし、主軸を切断したスギとヒノキの3年生コンテナ苗を、京都市の森林総研関西支所の苗畑に植栽した。植栽から1年経過した時点で、主軸を切断することによる活着率の低下は認められず、むしろスギではコントロールよりも活着率が高く、さらに切断部位から再生したシュートは、1年後にはほぼ1本に集約され、2本以上シュートが残っている個体は少なかった。一方、ヒノキは、主軸を切断した個体とコントロールで活着率に差はなく、切断部位からシュートは再生せずに、下位にあった側枝が真っすぐ伸びて代替わりしており、主軸切断による樹形への影響はそれほど顕著ではなかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712964876544
  • NII論文ID
    130007376227
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_538
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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