常緑広葉樹林が隣接するヒノキ人工林皆伐1年後の広葉樹稚樹数と樹種

DOI
  • 石川 実
    愛媛県農林水産研究所林業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • The number of broadleaf tree saplings of clearcutting Hinoki plantation an evergreen broad-leaved forest neighbors

抄録

<p> スギ・ヒノキ人工林を皆伐し、天然更新により広葉樹林へ誘導するためには、皆伐前の林内に成育している更新木の樹種、本数が重要と考えられている。今回、愛媛県南宇和郡愛南町において、谷を挟んだ地形のヒノキ人工林皆伐地で、常緑広葉樹林が隣接する小尾根から谷部、そしてヒノキ人工林が隣接する小尾根にかけて皆伐後に調査区を設定した。調査区は2m×2mのプロットで、地表有機物層を剥ぎ取ったプロットとそのままの無処理のプロットをセットにして8区設定し、皆伐(2016年8月終了)後の2017年2月とさらに一成長期経過後に出現樹種の樹高と本数を調査した。常緑広葉樹林に隣接する調査区では、アラカシ、ネズミモチ、スダジイ、ヒメユズリハが主に萌芽更新しており、谷部やヒノキ人工林が隣接する調査区では、シロダモ、ヒサカキがわずかに出現するのみであった。一成長期経過後では、主にアカメガシワ、カラスザンショウ、クサギが出現し、特に剥ぎ取りプロットでそれらの出現数が多かった。このことから、皆伐前から成育し萌芽更新していた樹種は、隣接常緑広葉樹林を構成する樹種であり、新たに出現した樹種は、先駆樹種であった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712964882688
  • NII論文ID
    130007376163
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_566
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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