侵入害虫クビアカツヤカミキリ防除に向けた信号化学物質の探索

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タイトル別名
  • Search for semiochemicals aimed at controlling invading pest insects <i>Aromia bungii</i>.

抄録

<p>サクラ、モモ等に深刻な被害をもたらす侵入害虫クビアカツヤカミキリ(以下クビアカ)はその防除を目的として誘引物質の探索がなされている。これまでに糖酢液 (穀物酢・黒糖・白酒混合物) が本種成⾍を誘引すること、雄成虫が揮発性のフェロモンを分泌し、その主成分が(E)-2-cis-6,7-epoxynonenalであり雌雄ともに誘引される集合フェロモンであることが明らかとなった(Xu et al. 2017)。本研究ではラセミ体合成フェロモンと糖酢液を用いた野外誘引試験でそれぞれの誘引性を比較し、クビアカ成虫触角を用いたGC-EAD分析により活性成分を探索した。野外試験の結果合成フェロモンは施用量の多い方が誘引性が高く、また糖酢液との併用で誘引力は相乗的に増加した。GC-EAD分析において、合成フェロモンに対して雌雄両性の触角に応答が見られ、集合フェロモンとしての必要条件が確認できた。糖酢液成分では酢酸、エタノール、酢酸エチル等主要成分の他、脂肪酸エステル成分も検出されたが、触角応答は不明瞭であった。またクビアカは防御物質を分泌するが、GC-MS分析の結果、その主成分はローズオキシドであり、中国の個体での報告と同じであった(Wei et al. 2013)。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712965438848
  • NII論文ID
    130007376321
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_661
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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