3.味乳頭上皮初代培養系による味蕾細胞増殖・分化過程の解析(<総説特集>味蕾培養系を用いた味蕾細胞分化メカニズム解明の試み-3)

  • 中村 真一
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所:東京理科大学理工学研究科応用生物科学専攻
  • 鎌倉 高志
    東京理科大学理工学研究科応用生物科学専攻
  • 大倉 哲也
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • 味乳頭上皮初代培養系による味蕾細胞増殖・分化過程の解析
  • ミ ニュウトウ ジョウヒ ショダイ バイヨウケイ ニ ヨル ミライ サイボウ ゾウショク ブンカ カテイ ノ カイセキ

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説明

味細胞は味蕾外の前駆細胞が増殖・分化することによって形成されると考えられている。我々はこの分子メカニズムを細胞培養系で解析するため、味蕾周囲の上皮細胞(味乳頭上皮細胞)の初代培養系を構築し、Transforming growth factor-β3(TGF-β3)の機能を解析した。その結果、TGF-β3は味乳頭上皮初代培養細胞に対し、細胞増殖抑制、p15^<Ink4b>,p21^<Cip1>の発現誘導、G_0/G_1期細胞周期停止誘導作用を示した。以上のことから、生体内においてTGF-β3は味蕾周囲の細胞増殖を制御することで味蕾の細胞数維持に関与する可能性が示された。

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参考文献 (16)*注記

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