放射線技師が作成するステレオガイド下吸引式乳房組織生検の技術報告書の意義

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  • Evaluation of the Usefulness of Radiological Technicians' Reports on the Performance of the Stereotactic Vacuum-Assisted Mammotome

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抄録

乳房内の石灰化病変に対する検査法であるステレオガイド下吸引式乳房組織生検(マンモトーム,以下STMMT 生検)において,放射線技師が担う役割は大きい。当院では検査経過の情報の伝達と共有を目的として,放射線技師が症例ごとに技術報告書を作成している。技術報告書には石灰化の採取状況に関連する事項,検査の手技に関連する事項,検査の進行状況に関連する事項を記載している。今回,2009年2月から2013年9月までにSTMMT 生検を施行した479例の技術報告書を対象に,報告書を外来担当医師および生検施行医師がどのように活用し,診療に役立てているかを検討した。 医師は全員がそれぞれ技術報告書を確認しており,画像所見と病理結果が矛盾していないかの検討,患者の不安や不満への対応,手術時の切除範囲の決定,検査の手技上達を目的に活用していた。放射線技師が作成する技術報告書は円滑な診療,経過観察,手術,検査の質の向上に有用であった。放射線技師がSTMMT 生検に携わったことに責任を持ち,検査の経過を詳細に報告することで,検査に対する信頼度が増し,質の高いチーム医療に繋がるであろうと考える。

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