ドクターヘリを起動する救急自動通報システム(D-Call Net)の開発と試験運用

  • 本村 友一
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター 認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)D-Call Net研究会
  • 松本 尚
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター
  • 益子 邦洋
    認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)D-Call Net研究会 医療法人社団永生会南多摩病院
  • 篠田 伸夫
    認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)D-Call Net研究会
  • 西本 哲也
    認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)D-Call Net研究会 日本大学工学部

書誌事項

タイトル別名
  • Development and testing of Advanced Automatic Collision Notification; AACN (D-Call Net) to activate Doctor-Helicopter in Japan
  • ドクターヘリ オ キドウ スル キュウキュウ ジドウ ツウホウ システム(D-Call Net)ノ カイハツ ト シケン ウンヨウ

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抄録

<p>はじめに:2016年わが国の交通事故死亡者は3,904人であった。重症外傷の転帰には受傷から根治手術までの時間がきわめて大きく影響する。救急自動通報システム:より早期に医師が患者に接触するために,交通事故の工学情報を根拠に医師を現場派遣することが効果的と考えられた。事故情報から乗員の死亡または重症外傷受傷確率(以下,死亡・重症率)を判定するアルゴリズムが開発され,重大事故時には発生場所や乗員の死亡・重症率などをドクターヘリ基地病院と消防へ送信し,医師を現場派遣する救急自動通報システム(D-Call Net)が開発された。すでにトヨタ自動車,本田技研工業の一部車種に搭載され2015年11月より試験運用が開始されており,これによりドクターヘリの起動が17分早まることが見込まれている。考察:D-Call Netは交通事故の工学的情報を根拠に医師派遣システムを起動させる世界初のシステムで,有効活用によりわが国は世界一安全な道路交通社会を実現可能であろう。</p>

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被引用文献 (1)*注記

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