再発不安の構成要因の検討

  • 竹内 恵美
    国立がん研究センターがん対策情報センターがん医療支援部 慶應義塾大学医学研究科精神・神経科学教室
  • 鈴木 伸一
    早稲田大学人間科学学術院

書誌事項

タイトル別名
  • The Conceptualization of Fear of Cancer Recurrence Using Cognitive Behavioral Model
  • 再発不安の構成要因の検討 : 情動および認知要因の視点から
  • サイハツ フアン ノ コウセイ ヨウイン ノ ケントウ : ジョウドウ オヨビ ニンチ ヨウイン ノ シテン カラ
  • ―情動および認知要因の視点から―

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抄録

<p>再発不安の研究において, その定義が統一されておらず, 研究間での結果が異なる問題が指摘されている. そこで本研究では, 先行研究のモデルを参考に, 再発不安を構成する要因を検討した. 再発不安は情動および認知要因にて構成されると仮定し, 再発不安の尺度の系統的レビューを行い, それぞれに分類した. 論文検索を実施した結果, 1,064本が抽出され, 評価基準を満たした尺度は12本であった. その結果, 情動要因は心配にとらわれた状態が主な概念であり, 認知要因には, 再発の心配のほかに, 再発後の生活の心配や再発リスク知覚が主に挙がった. これらの結果を踏まえて, 再発不安は 「がんが同じ部位あるいは他の体の部位に再び現れることまたは進行することのリスクやその後の生活への影響に関する心配」 と定義できる. 再発不安の定義が研究者間で統一されることでさらなる研究の発展につながり, 関連要因や介入方法を明らかにすることができる.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 58 (5), 432-439, 2018

    一般社団法人 日本心身医学会

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