北海道中部の北方針広混交林における択伐施業による林分構造と成長の57年間の変化

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タイトル別名
  • 57-year changes in stand structure and growth for a mixed forest managed by selection cutting in central Hokkaido of northern Japan
  • ホッカイドウ チュウブ ノ キタホウシンコウコンコウリン ニ オケル タクバツセギョウ ニ ヨル ハヤシ ブン コウゾウ ト セイチョウ ノ 57ネンカン ノ ヘンカ

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抄録

<p>北海道中部の夕張択伐試験地における57年間の長期観察結果をもとに,択伐施業による北方針広混交林の林分構造と成長の変化を調べた。その結果,試験地内に林相別(広葉樹林,針広混交林,針葉樹林)に設定されている3調査区ともに,択伐の結果,枯損量の減少および生立木の形質向上が認められ,伐採後の林分材積が回復していた。一方で,針葉樹林を除き伐採ごとに立木本数が減少し,その結果,林分構造は択伐林型から単層化する傾向がみられた。また,針葉樹林においても広葉樹の増加によって今後択伐林型が崩れる可能性が示唆された。これらはクマイザサの密生による天然更新の不良が大きな要因と考えられ,3調査区ともに将来の保続的な収穫が危惧される状況になっていた。このため,林床植生がクマイザサの地域において択伐施業を保続的に行っていくためには,コストを考慮した更新補助作業の実施が必要であると考えられた。</p>

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参考文献 (12)*注記

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