新規免疫自動分析装置AccraseedによるTSH,FT4およびFT3測定試薬の基礎的検討

書誌事項

タイトル別名
  • Fundamental study of thyroid hormone measurement reagent using the fully automated chemiluminescent enzyme immunoanalyzer Accuraseed

この論文をさがす

説明

<p>患者への速やかな治療の開始と患者への負担低減などの観点から診療前検査が普及している。今回検体の採取から結果報告までの迅速化の可能性を検討するために,測定時間が10分という自動化学発光酵素免疫分析装置Accuraseedを用いてTSH,FT4,FT3の基礎的検討を行った。また本装置とルーチン法のモジュラーおよびARCHITECT,ルミパルスの3機種の装置を用いて迅速性に関する比較検討を行ったので報告する。甲状腺3項目の基礎的検討として,再現性(同時,日差),相関性,最小検出感度,直線性,共存物質の影響について検討を行った。その結果,ルーチン法との相関性において本法での低値傾向および乖離検体(1例)が認められたが,それ以外の同時再現性,最小検出感度等他の検討の全てにおいて,良好な結果が得られた。なおFT3において発生した乖離検体1例についてはPEG処理による測定値挙動から異好性抗体等血清成分の影響を本法が受けている可能性が考えられた。また迅速性の検討において,5検体(3項目測定‍/検体)を架設した検体ラックを分析機に投入してから検体ラック排出までの時間について本装置とモジュラー,ARCHITECTおよびルミパルスについて測定を行った。その結果ARCHITECTが約5分,本装置は約7分であった。5検体分(15テスト)の結果報告時間は,本装置では15分で,モジュラー,ARCHITECTおよびルミパルスは各々27分,33分,37分となり,本装置を用いることでTATの短縮化の可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 67 (4), 443-450, 2018-07-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ