創薬研究における心毒性評価の実施状況に関するアンケート調査(製薬協 基礎研究部会)の結果報告3(抗がん剤,バイオ医薬品・ワクチン)

  • 山本 渉
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 内海 雄一
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 本川 佳幸
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 岡井 佳子
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 久保 多恵子
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 谷川 洋一
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 中島 謙治
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 澤部 壽浩
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 山崎 奈穂
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 守本 亘孝
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 樽井 毅
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 安部 智之
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 岩瀬 裕美子
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会
  • 渡部 一人
    日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会

書誌事項

タイトル別名
  • Results of the JPMA Survey #3 on Status of Implementation of Cardiovascular Toxicity Studies for Drug Discovery (Anticancer pharmaceuticals, Biopharmaceuticals/Vaccines)

説明

<p>【目的】心毒性は、創薬における開発中止の主な原因のひとつとなっている。近年、CiPA(Comprehensive in vitro Proarrhythmia assay)に基づいた催不整脈リスク評価の考え方の認識が広がり、スクリーニング毒性評価への応用が進んでいると考えられる。このような現状を踏まえ、より効率的な医薬品開発の一助となることを期待し、創薬研究における心毒性評価の実施状況を調査した。</p><p>【方法】2017年8月に日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会加盟企業61社にアンケートを配布し、創薬段階をステージごとに分け、オフ・ターゲットプロファイル、hERG、CiPA提唱アッセイ、in vivo等の試験内容を調査した。アンケートでは、対象を低分子化合物、抗がん剤あるいはバイオ医薬品・ワクチンに分けて、実施状況を調査した。そこで、集計結果を低分子化合物及び抗がん剤、バイオ医薬品・ワクチンに分けて、サブ解析を実施した。</p><p>【結果】45社から回答を得た。内訳は低分子化合物38社、抗がん剤4社、バイオ医薬品・ワクチン3社であった。抗がん剤、バイオ医薬品・ワクチンの創薬研究では、オフ・ターゲットプロファイルを実施している会社は一部であった。ステージ初期(Hit identificationやHit to Lead)から、hERGアッセイを積極的に取り入れている会社は少なかった。CiPA提唱アッセイを実施している会社はなかった。QT延長・催不整脈リスク、循環器評価は、主にCandidate selectionで、覚醒あるいは麻酔下で大動物が使用されていた。QT延長、血圧、心拍数に関して、許容される安全マージンの傾向は把握できなかった。今回のサブ解析により、抗がん剤、バイオ医薬品・ワクチンを対象にした創薬研究では、心毒性評価の進め方が低分子化合物とは異なる現状が明らかとなった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712986423168
  • NII論文ID
    130007432703
  • DOI
    10.14869/toxpt.45.1.0_p-143
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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