プロテオーム解析を用いた肺癌細胞株のゲフィチニブ感受性に関わる因子の検索
説明
【目的】EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるgefitinibは、非小細胞肺癌の既治療例に対して20-30%程度の奏効率を認めたが、一方で重篤な肺毒性の存在が明らかとなった。今回、肺癌細胞株を用いたプロテオーム解析にて、gefitinib感受性因子の検索を試みた。 【方法】当科で樹立した、gefitinib感受性である肺腺癌細胞株と高転移株でgefitinib耐性を有する細胞株2株を用いて、382の抗体を用いたAntibody array ( clonetech )と二次元電気泳動(2D-DIGE)を用いたタンパク質の発現プロファイルにより、gefitinib感受性因子のスクリーニングを行った。 【結果】Antibody array 解析では、gefitinib耐性株において50のタンパク質の発現亢進が認められた。それらのタンパク質には、EGFRシグナル伝達系の分子が含まれていた。また、2D-DIGEによる約2000のタンパク質スポットの発現解析をもとにした統計学的解析と質量分析にて、gefitinib感受性に関わる因子の可能性がある12のタンパク質を同定した。
収録刊行物
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- 日本臨床プロテオーム研究会要旨集
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日本臨床プロテオーム研究会要旨集 2005 (0), 24-, 2005
日本臨床プロテオーム研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845712987121536
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- NII論文ID
- 130007436726
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可