知的障害を伴う自閉スペクトラム症児における物の名称理解に及ぼす動作対提示の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Using Gestures Paired With Verbal Instructions on Receptive Language Concerning Object Names: Young Child with Autism Spectrum Disorder
  • チテキ ショウガイ オ トモナウ ジヘイスペクトラムショウジ ニ オケル モノ ノ メイショウ リカイ ニ オヨボス ドウサ タイ テイジ ノ コウカ

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説明

<p>研究の目的 物品の名称理解に困難を示す無発語の自閉スペクトラム症男児1名を対象に、動作を音声刺激と対提示する手続きが物の名称理解に及ぼす効果について検討した。研究計画 刺激セット間多層ベースラインデザインを用いた。場面 大学の遊戯室で行った。対象児 自閉スペクトラム症の診断を受けており、動作模倣が可能な男児1名を対象とした。介入 研究Ⅰでは、実物に対応する音声指示と動作を対提示した。研究Ⅱでは絵カードを使用し、絵カードを触る手続きを付加し、動作対提示とカードタップの有無に応じた4種類の介入を行った。行動の指標 見本合わせ課題における各ブロックの正反応率を従属変数とした。結果 研究Ⅰでは、音声指示と動作を対提示する介入手続きにより、対応する三次元の実物を正しく選択できるようになった。研究Ⅱでは、カードタップと動作対提示の両方を実施する介入によって、全ての刺激において正しい選択ができるようになった。結論 動作対提示手続きが物の名称理解の促進に有効であること、また用いる動作が物品の特性と類似していなくても有効であることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 行動分析学研究

    行動分析学研究 32 (1), 36-50, 2017-08-25

    一般社団法人 日本行動分析学会

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