書誌事項
- タイトル別名
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- The Sequential Changes in Peak Cough Flow after Laparotomy
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説明
【目的】本研究の目的は開腹手術後の咳嗽時最大呼気流速(peak cough flow:PCF),肺活量(vital capacity:VC),創部痛の経時的変化とこれらの関係を明らかにすることである。【方法】待機的に開腹手術を行った30症例を対象にPCF,VC,安静時痛,咳嗽時痛を術前および術後13日目まで測定した。PCFはピークフローメーターを,VCはライトレスピロメーターを,疼痛はvisual analog scale (VAS)を用いて測定した。各項目間の関係はPearsonの相関分析を用いた。項目ごとの経時的変化の比較は一元配置分散分析を行い,多重比較はTamhane法を用いた。【結果】術後のPCFは術前値に対し術後1日目に46.4%まで低下し,術後5日目まで有意に低下していた。VCは術後1日目に47.8%まで低下し,術後6日目まで有意に低下した状態が続いた。術前PCFに対する回復率とVCの回復率,安静時・咳嗽時痛との間に有意な相関関係を認めた。またPCFとVCの間にも有意な相関が認められた。【結論】開腹手術患者に対しては,肺活量を上昇するような呼吸練習や痛みを軽減するための咳嗽介助など,周術期における理学療法士の積極的な関与の必要性が示唆された。
収録刊行物
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- 理学療法学
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理学療法学 35 (7), 308-312, 2008-12-20
一般社団法人日本理学療法学会連合
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390845712989687680
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- NII論文ID
- 110007008613
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- NII書誌ID
- AN10146032
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- ISSN
- 2189602X
- 02893770
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可