メキシレチンによる薬剤性過敏症症候群に心筋炎を合併し死亡した1例

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抄録

<p>症例:59歳男性.入院2か月前より近医で心室期外収縮に対しメキシレチン300mgが処方されていた.その約2週間後より全身に紅斑が出現し,薬疹の疑いで皮膚科に入院となった.39℃の発熱,リンパ節腫脹,肝障害,異型リンパ球を認め,薬剤性過敏症症候群と診断し,入院後プレドニゾロン50mgを開始した.入院4日目に安静時胸部絞扼感が出現したが,心電図では明らかな異常所見を認めなかった.同日夜間に心室細動を生じ,心肺蘇生処置が行われたが回復せず死亡した.病理解剖の結果,皮膚,肝のリンパ球浸潤を認めたほか,心筋内に好酸球浸潤が認められた.</p><p>考察:薬剤性過敏症症候群は主に抗てんかん薬などにより皮疹や肝障害などの臓器障害を生じる症候群である.心筋炎の合併により突然死をきたすことがある.</p><p></p><p>メキシレチンによる薬剤性過敏症症候群により突然死をきたした報告は少ないため,文献的考察を含め報告する.</p>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 49 (SUPPL.1), S1_168-S1_168, 2017-08-28

    公益財団法人 日本心臓財団

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845712990022784
  • NII論文ID
    130007465246
  • DOI
    10.11281/shinzo.49.s1_168
  • ISSN
    21863016
    05864488
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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