オープンタイプコイルスプリングのクリープと圧縮力に関する研究

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タイトル別名
  • A Study on Creep and Compressive Force of Open-Type Coil Springs

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抄録

ステンレス鋼製とTi-Ni合金製矯正用オープンタイプコイルスプリングのクリープと圧縮力(圧縮に対する反発力)を調べ, 臨床使用時の圧縮程度と交換時期について検討を行った.コイルスプリングには臨床使用に近似した荷重時間(7, 30, 90日間)で圧縮率20または40%の圧縮変形を与え, その後クリープと圧縮力を測定した.NI-Ti合金製は圧縮率, 荷重時間にかかわらずクリープがほとんど発生しないのに対し, ステンレス鋼製は荷重時間が長くなると, クリープが増加し, 90日間保持すると20%圧縮率で約4.2%, 40%圧縮率で約7.6%のクリープが生じた。原長に対して20または, 40%圧縮した場合, Ni-Ti合金製は荷重時間にかかわらず圧縮力が変化しないのに対し, ステンレス鋼製は90日間になると圧縮力は有意に減少した.この結果からステンレス鋼製は1ヵ月後の交換が必要であり, Ni-Ti合金製では, その必要がないことが示唆された.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 19 (2), 187-194, 2000-03-25

    一般社団法人 日本歯科理工学会

参考文献 (16)*注記

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