伝達関数による三次元加速度計からのエネルギー代謝動態の推定:加速度計装着部位の比較

DOI
  • 野溝 和也
    山形大学大学院 理工学研究科 応用生命システム工学専攻
  • 鵜川 成美
    山形大学大学院 理工学研究科 応用生命システム工学専攻
  • 齊藤 直
    山形大学大学院 理工学研究科 応用生命システム工学専攻
  • 新関 久一
    山形大学大学院 理工学研究科 応用生命システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Assessing energy expenditure dynamics by the transfer function method using a triaxial accelerometer

抄録

<p>生活習慣病やメタボリックシンドロームを予防するために日頃から運動を継続して行うことが推奨されており,身体活動の指標となるエネルギー代謝(EE)を正確に把握することは健康管理や運動処方を行う上で重要である。EE計測にはガス代謝計測による間接的熱量測定があるが,屋外で簡便にガス代謝計測を行うのは困難であるため,加速度計の計数値を用いた基礎代謝(METs)ベースの推定法や加速度積算量と心拍数の線形重回帰などをもとに推定されている。しかしMETsベースでは時々刻々と変化するEEの動態を推定できない。本研究では三次元加速度ベクトルの瞬時振幅を入力,呼気ガスから推定されるEEを出力とする伝達関数を求め,任意の歩行運動速度における入力とインパルス応答との畳み込み積分からEE動態を推定した。今回は加速度計を胸部に装着した場合と足甲部に装着した場合のEE推定精度の比較検討を行った。8名の被験者でトレッドミル上で速度が0.5~5.5km/h,傾斜が0~5%に増減する多段階歩行試験を行いEE動態を推定した。EE推定値は実測EE動態を反映していたが,実測値に対して過小評価する傾向にあった。加速度計を足甲部に装着した場合は加速度ベクトルの変動が大きく,胸部装着に比べてEEの誤差は大きかった。胸部装着の場合EEの平均誤差率は-10.7±11.9 %,足甲装着の場合は平均誤差率は-30.6±8.6 %であった。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S357-S357, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713000419968
  • NII論文ID
    130007483911
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s357
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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