肩関節痛患者におけるPain DETECTによる神経障害性疼痛の検討

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抄録

肩関節痛がみられる患者に神経障害性疼痛(NeP)の関与が報告されている.近年,アンケート式のNePの診断ツールであるPain DETECTが使用されている.そこで我々は,肩痛にて当科を外来受診した患者に対してpain DETECTを用い,肩疾患におけるNePの関与を調査した.身体・画像所見から特発性肩関節拘縮,石灰沈着性腱炎,impingement症候群,腱板断裂と診断した167例を対象とした.評価はPain DETECTを用いて12点以下は侵害受容性疼痛(NP),13点から18点は不明(Un),19点以上はNePと判定した.統計学的検討はYates m×n Chi-square testを使用し,p<0.05を有意差ありとした.NP125例,Un31例,NeP11例であった.特発性肩関節拘縮(37例)でNeP4例,石灰沈着性腱炎(12例)でNeP0例,impingement症候群(31例)でNeP3例,腱板断裂(87例)でNeP4例であった.肩関節痛においてNPの関与が75%と多くみられたが,NePの関与も6.6%にみられた.なかでも特発性肩関節拘縮とインピンジメント症候群には10%前後のNePがみられ,疾患別の有意差は無いもの高い関与が示唆された.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 42 (3), 591-595, 2018

    日本肩関節学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713013743232
  • DOI
    10.11296/katakansetsu.42.591
  • ISSN
    18816363
    09104461
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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