固有鼻腔原発の平滑筋肉腫治療の一症例

  • 真栄田 裕行
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 又吉 宣
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 安慶名 信也
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 上里 迅
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 金城 秀俊
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 鈴木 幹男
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Primary leiomyosarcoma in the nasal cavity: A case report

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抄録

固有鼻腔に発生した平滑筋肉腫の一例を経験した。症例は60歳の女性である。初診時の主訴は右鼻閉および鼻出血であった。初診時所見では右鼻腔内に,固有鼻腔を占拠する表面平滑で赤白色の充実性腫瘤が認められた。腫瘤は易出血性であったため外来での生検は施行されなかったが,肉眼および画像所見より悪性腫瘍が予想されていたため,安全域を十分に確保できる拡大デンケル手術が施行された。術後の免疫組織学的検査により平滑筋肉腫と診断された。切除断端は陰性であった。また術後のアジュバント治療として放射線全量照射70GyおよびVAC療法(vincristine 1.5mg/m2,cyclophosphamide 1,200mg/m2,actinomycin-D 1.35mg/m2)を7クール施行された。現在治療後約5年が経過したが,再発転移は認められず,また整容的にも患者共々満足できる結果が得られた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 44 (3), 280-284, 2018

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (12)*注記

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