新TNM分類(第8版)の改定点と問題点

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タイトル別名
  • Revision and problems of new TNM classification (eighth edition) for oropharyngeal cancer
  • —中咽頭癌の改定点と問題点—

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2017年に改訂されたTNM分類(AJCC/UICC第8版)で,HPV関連中咽頭癌は別項目として定義されることになった。HPV関連中咽頭癌を診断するためにp16免疫染色検査が代用バイオマーカーとして採用された。すべての中咽頭癌はp16検査を受けなければならず,p16検査を行っていない症例はp16陰性とみなされることになった。p16陽性中咽頭癌では第7版のN1〜N2bは第8版でN1に分類され,T4aおよびT4bは区別せずにT4として定義された。臨床的cNおよび病理学的pN分類はそれぞれ異なる分類となった。原発不明の頸部リンパ節転移がp16陽性の扁平上皮癌である場合は,HPV関連中咽頭癌T0として分類されることになった。HPV関連中咽頭癌の新しいTNM分類が適正であるかは明らかではなく,今後はこの新しいTNM分類を検証することが必要と思われる。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 44 (3), 253-257, 2018

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (8)*注記

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